-詩&短文‐

□お蔵入り
1ページ/8ページ

〜壊レ請ワレ女神ハ涙ヲ流ス〜


善も悪も何も無い
真っ白なアナタだから
私の嘘は絶対に分からない
でも それが一番苦しいの


真っ黒な髪と瞳
まっさらなココロとカラダ
全ての矛盾を抱えながら
それら全てを内包する存在
それが私


嘘つきな私をアナタは許してくれる?
ゴメンね それしか言えない
あの約束…守れそうにないや


もう時間も残ってない
刻限はすぐそこまで迫ってる
私の“期限”も…もうすぐ




世界が崩れてく
理(コトワリ)も崩れてく
全てが終わりへと加速していく


「ゴメンね…もうサヨナラみたい」
「そんな…っだって、ずっと一緒だって…!」
泣きじゃくるアナタを抱きしめた
視界が滲んでアナタの顔も見えやしない


「嘘だっ…だって…だって…」
「ゴメンね。もう、会えないかもしれないの」
真っ赤な眼をしたアナタは叫ぶ
こんなにも卑怯で嘘つきな私へと


絶対の信頼を伝えるために
「なら…っ俺が絶対に迎えに行くから!
ヤダっつっても連れてくから!」
「…うん。待ってる」


そして一つの物語は終わりを告げて
時は流れ続けて
もう一つの物語が幕を開けた
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ