novel

□愛してやまない
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『シ〜ズちゃん♪』

俺の目の前に立っているチンピラは顔に血管を浮きだたさせて言った―

『い゛〜 さ゛〜 や゛ー!!』

『怖いな〜もう☆』

『てめぇ!!池袋には来んなつってんだろうがぁ!!!』


いつもいつもこの繰り返し。

それが俺とシズちゃんの日常。

え?自販機持って追いかけて来る男がいるなんて、普通の日常じゃないって?

フフっ

ハハハハハハハハハハハハハハっハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハっハハハハハハハハハハハハハハ……
ああ、ごめんごめん♪

つい君が可笑しなことを言うからさ〜

だって、誰も普通なんて一言も言ってないし〜

まぁ、これは俺にとってのふ・つ・う、の日常なんだけど、ね?


俺は折原臨也。

新宿を拠点とする、無敵で素敵な情報屋さんで〜す☆ミ

面白いことが好きなんだぁ〜

例えば狂気に染まった人の…末路、とかね♪

まぁ、簡単に言うと人が好きなんだよね…

いや、大好き!!

LOVEなんだっ!!!


何でシズちゃんに追いかけられているか?

シズちゃんに追いかけられるの、好きなんだよね〜

暇潰しになるし〜

シズちゃん、あーんなに怒っちゃってかわいいよね〜
反応が面白すぎて、ついついからかいたくなるんだよねぇ


あっ、追い付かれちゃった♪

話してる暇ないから、また今度ね〜

バイバイ☆



ゴスッッッ…

鈍い音が路地に響き渡った…

『い゛〜 さ゛〜 や゛ぁー!!!』

うわっ!!

ひさびさに追い詰められちゃった♪

足遅くなったかなぁ?
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