ハートの国のアリス

□思い
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「そんな訳ないでしょ。降りられ無くなっただけよ。」

バッと手を広げ、笑顔でアリスを見ている
「…何よ。」
「僕が抱き抱えておろしてあげますよ。」
「い・いやよ!何で!」
「そんな恥ずかしがらないでください!僕なら大丈夫ですから、さぁっ!」

さぁ!などと言う問題ではない!アリスの恥ずかしいどペーターが思っているのとは多分違う。
段々ペーターの事を好きになっている様な気がする…

他人に見られて恥ずかしい、ではなく、ペーターに抱きしめられて恥ずかしい…。
正直なアリスの気持ちだ。認めたくない真実だ…。
最初からアリスの事を好きと言い続けている。それがどう言う好きなのかは分からない。
この人の好き、だの愛してるは軽すぎる。逢う度に必ず呟く。まるで決まり事かの様に。

「さぁアリス早く。」
「うん…。」

差し出された手を軽く握る。強く握り返される。ぐいっと手を引かれ、木の枝から飛び降りる。
ふわっとシーツごと優しく。抱き込まれる。
地面に足が付く。何分ぶりの地面だろう。
すでに地面に付いているのに、ペーターはアリスの事を離そうとしない。






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