ハートの国のアリス

□私の世界
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「アリス、君は本当に正直者で嘘吐きだね。」

暗い闇の中、フワフワと浮くようにアリスの周りを旋回する。


なにを言っているの?意味が分からないわ。

「そうかい?君は自分で分かってると思うけどね。」

声を出さずとも通じる。
ナイトメアは「悪夢」、人の心が読める。

「君は愛されたいと思っているのに、愛されるのが恐いんだね。」

そんなのは誰でもそうだ。
好きな相手だからこそ、されたら恐い事など沢山ある。
相手が嫌がる事など結局は他人、相手に分かるはずがない。

「私は人の心が読める。」
「知ってるわ。」

最初…いや、今もそれは嫌な事だ。
とくにアリスの様に心じゃなにを考えているか分からない子には、嫌悪感をいだく力だ。

「しかも、君の夢にまで現れる事が出来る。」
「何言ってるのよ、現に今そうしてるでしょ?」
「ここは君の夢の中だ。」

真っ暗で何も無い。
自分が歩いてるのか、飛んでるのかも分からない様な所だ。


夢の中なら何でもありよね。


「そうかい?夢の中なら何でもありなのかい?」






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