ハートの国のアリス

□思い
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このまま本当に逃げられなくなってしまいそうで、アリスの心に小さな渦を作る。 この渦が大きくなれば大きくなるほど、アリスはアリスがアリスでは無くなっていくようで…。
それこそがアリスにとっては、一番恐い事だ。
現実に帰らなければならないのに…。
ペーターはそれを一番に恐がる。
アリス本人が知らない事をペーターは知っている様に…。


好きですアリス。
愛していますアリス。
貴方以外に興味がありません。
アリスが幸せならそれでいいです。
べつに僕を好きになってくれなくて良いんです。
この国に残ってくれればいいんです。



可哀想な私ね…。


いくらペーターに愛を囁いても届かない気がする。


ペーターの胸から離れる。

「下ろしてくれてありがとう。」
「アリス。」
「私洗濯物の途中だったのよね。せれに梯子を取りに行ってくれたメイドさん達を迎えにいかなきゃ。」
「アリスをこんなめに合わせたそのメイド達がいるんですか?」

いつも腰にぶら下げている時計を銃に返る。

「殺したりしたら嫌いになるわよ。」
「それは嫌です!」

さっきまでの寂しげなガーネットはもう無い。いつものペーターの眼だ。

「アリス愛してますよ!」






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