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□遠くない未来へ
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「ああ、そうだ。私のお父さんはね、結婚に猛反対とかしないのよ。
少しは安心した?」


「.....そりゃあ、よかった。」


私の両親に挨拶に行こうと決まって、ようやく予定が合った今日は天気もよくてまるで私たちの味方をしているみたいだ。


「......ああ、でも私が初めての子で唯一の女の子だからなんだかんだ言って一悶着あるかもね。」


彼にとっては戦闘服であるらしいいつもの服装。
だけど今回はなんの気分を変えるのか分からないけど私が彼のネクタイを結ぶことになった。

なんだかんだでいつもより口数が少ないところを見ると猛も緊張しているのかもしれない。


「殴られるくらいの覚悟はできてるよ。」


さっきまで黙りしていた猛はおもむろに口を開き、そっぽを向いてしまった。


「大事な娘をいきなり見ず知らずの男がかっ攫うんだ。
父親なら怒って当然だろ。」


そっぽを向いたかと思いきや、ネクタイを締め終えたところで私に向き直って、サッカーに関係することを考えてる時みたいな射抜くような目をみせた。


「じゃあ、猛も娘が彼氏を連れてきたら反対する?」


「さぁ?どーだろーね。」


はぐらかした答えを出しながら猛は私の手を引いて部屋を出た。
私はされるがままあとを付いていく。


「思ったんだけど緊張してる?」


「内緒、」


横顔はいつもと変わらない腑抜けた感じがするけどさっきみせた目が今の彼の本物の心持ちなんだろう。


「ねぇ、これからもよろしくね。」


「.......こちらこそ」


今日の挨拶がどうなるかは分かんないけど私はこの人と寄り添って生きていくんだ。





遠くない未来へ


貴方と一緒に




「ただいまー。連れてきたよー。」

「おじゃましまーす。」




あとがき

結婚する前に彼女のご両親に挨拶へ行く達海さん。
実は緊張してたり......

これくらいの男前発言、達海さんなら言い兼ねない(´ψψ`)
てか言って!(黙ろうか)

2010/12/30/03:14

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