イロンナハナシ。

□倖せの行方。
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俺は一人でパン屋を経営している。


経営って言ったら聞こえはいいけど、両親が残してくれたたった一つの財産。


両親は1年前、交通事故で亡くなってしまった。


俺に残ったのはこのパン屋だけで、周囲の反対を押し切って頑張って切り盛りしている。


人気店とまではいかないけど、自分が生活出来るくらいには繁盛している。


一人になってから始めたジョギング。

朝の仕込みもあるから30分程度しか出来ないけど、折り返し地点にしている川辺で大きく深呼吸をして自宅へ戻ろうと踵を返した。


「おはよう」

後ろから声を掛けられ振り向くと、男性が一人俺に笑顔を向けて立っていた。






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