ヒミツノハナシ。
□螺旋。
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携帯電話が鳴った。
着信を見れば“大野智”の名前。
『これから行くから』
それだけ言うとすぐにツーツーと通話が終わった知らせ。
はぁと溜息を零しながらも智を待つ俺がいる。
ピンポンとチャイムが鳴ってドアを開ければ、柔らかく笑う智が立っていた。
おじゃましますと靴を脱ぎ、リビングで上着を脱ぐ。
「飯は?」
インスタントとかならあるけどとキッチンへ向かおうとする俺を、腕を掴んで寝室へ連れて行かれた。
手慣れた手付きで俺の服を脱がす。
そして自らも忙しなく服を脱ぎ捨てていく。
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