アリガトウゴザイマス。
□12月24日。
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『やめよっか』
別れようとも言えないこの関係を。
『バイバイ』
最後は笑顔で、そう決めていた。
松潤に恋人がいるのは知っていた。
でも、それでも気持ちを消し去る事は出来なくて。
理由をつけては飲みに誘ったり、恋人の自惚れ話にだって笑って聞いて。
ただ近くにいたい、そう願っていた。
多忙な毎日が続く中で、松潤が恋人と上手くいっていない事を知った。
小さな小さなその心の隙間に入りたいと黒い俺がそう呟く。
マネージャーにこっそりスケジュールを聞いて、次の日がオフの半年前のあの日、“愚痴くらい聞くよ”と良いメンバー、良い友達を演じて松潤を飲みに誘った。
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