アルファ・α・ストーリーズ

□第O話 始
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狭い部屋
まるで警察の取り調べ室を連想する部屋に一人の少年と一人の研究者風の男がすわっている
少年の名は神崎始
研究者の名はDr.竹中

神「俺をよんだ目的はなんだ?」
竹「まあ落ち着きたまえ
  今から言うことは君にとって到底信じられる話ではないがすべて事実だ
  君は神話を読んだことがあるかい?」
神「…ガキのころ絵本で」
竹「そこに勇者が異世界間を渡り歩いてこの世界を救う話があったろ?」
神「ああ、勇者がこの世界を救うために
 異世界人と協力して世界を救う話だろ」
竹「うん、まず今の話は事実だと頭に入れておいてほしい」
神「あんた正気か?」
竹「いたってまじめだよ
  話をつづけよう
  それで今、まさに世界の崩壊化がすすんでいるんだ」
神「矛盾している、神話では
  もう二度と世界の崩壊がおきないように勇者が原因物質を封印しただろ」
竹「ああ、君の言うとおりー万年前に勇者が世界の破壊をすすめていた物質をこの星の地下深くに埋め込んだ
  しかし、この間と言っても20年前にある考古学者が掘り起こしてしまったんだ」
神「てことは世界の崩壊化が今すすんでいるってことか」
竹「ああ、この世界の内部からね」
神「つーかこの世界って言っていると言うことは他の世界も存在しているということか
  パラレルワールド?」
竹「パラレルワールドとはすこし違う
  パラレルワールドというのは元の世界から枝分かれしたもの
  しかしここで言う異世界とは根本的に違うものだ」
神「…?
  分かりにくい」
竹「頭が良いのかバカなのかわからないね
  そうだな例えば牛乳からはチーズからホットミルクまでつくれる
  しかしコーラはつくれない
  このチーズとホットミルクの違いが
  パラレルワールド
  ホットミルクとコーラの違いが異世界だ」
神「あーあー大変よく分かりました!(イライラ」
竹「それでだ
  君も勇者と同じような方法で世界をすくってほしい」
神「……………え?」
竹「だから異世界間をわたって
  この世界をすくってほしい」
神「ヤダ
  俺はこの世界がキライだ
  第一なんで俺だ?」
竹「君が勇者の血を引いている唯一の人だからだよ
  それに君に拒否権はない」
神「は?」
竹「綾咲アイという女の子を知っているかな?」
神「………お前まさか」
竹「ああ、お察しの通り彼女を誘拐した
  一つは人質のため、もう一つは…」
神「あいつの顔を見せろ!
  話はそこからだ」
竹「そうだな
  オイ!例の子をつれてこい!」
ドアがあいてー人の少女が放り込まれた。
少女は後ろ手を手錠で拘束されて
眠っていた。
少女、綾咲アイはー見すると普通の女の子であったがーつだけ決定的にちがう箇所があった。
竹「彼女、普通にカワイイんだが
  左目が透明だね。
  知っていた?」
神「……ああ。」
竹「そーだよね
  君の唯一の親友が彼女だもん」
神「そいつを開放しろ!」
竹「できない相談だ
  しかし、君が世界を救ってくれるなら別だ」
神「しょーがねぇ
  この世界を救ってやるよ!!」
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