短編
□枯死
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枯れてしまいたい、君への想い
枯死
手を伸ばしても届かない存在
叶わないと知っていても求め続ける愚かな恋
君は知っているんだ
だけど切り離さないんだ
優しくて弱く、残酷な君
想いを告げても「友達でいましょう」だろ?
そういうとこは嫌いだよ、でも愛してる
嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い愛してる嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い
矛盾だよ、知ってるよ
嫌いになりたいんだ、なれないんだよ
君のせいだよ、責任とってよ
って言ったら顔を歪めて難しい顔するんだろ
YESもNOも言えないんだ
卑怯だね
でも愛してる
君は結局なにもできないんだ
ただ悲しそうな顔をするんだ
セコくて卑怯だ
なにもできない君に唯一できることを与えてあげる
『はい、ナイフだよ』
ほら、また悲しそうな顔する
『何も言えないならせめて僕を殺してね』
ー愛しい君の手で、ね
END