短編

□鬼門の祠
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鬼は鬼でも人喰い鬼
っていったらどうする?






鬼門の祠









昔から日本の昔話にはよく鬼が出てきました


桃太郎、泣いた赤鬼


そのどちらも人間たちでは鬼は悪役でした



桃太郎など物を盗むなどただの悪党でした


泣いた赤鬼は人間と仲良くなりましたが青鬼という犠牲を払った上での幸せです



結局は人間は自分と違うものを悪いものと決めつけるのです


しかし、それが正しい、悪いなど決めたがるのは人間だけです



だから人間は簡単に何かを殺めます


それは自分たちが生き残るため、と色んな生き物を殺します


それがもし正しいというなら



この理屈も通るでしょう





鬼が生き残るために人間を殺めるのは正しいことだと‥







『というひとつの説だよ』


少年が奇妙になんとも言えない表情で笑った


『だから仕方がない、よね』



少年には奇妙なものが頭から生えていた


鬼の象徴、ツノ‥



『なにが悪いなんて決めるたがるなんてバカげてるよね、』



『まぁそれが人間か』



クスクス、と笑みをこぼしながら暗闇へと進んでいく



『お腹すいたなー』


己の奥に存在する鬼の血を感じながら少年は妖しく笑った


『仕方がないよね‥』



少年は暗闇へと消えていく






END
 

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