短編

□笑っている
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笑おう


せめて君の前だけでも‥




笑っている






君と僕は長い時間いすぎたんた


ずっと傍にいた


ずっといっしょだった




だから‥“好き”なんて今更すぎる



きっとこの想いは君に届く前に朽ちるんだ



果実のように

収穫する時期がわからず段々と腐っていくんだ



はやく気付いてよ




僕を見て
(忘れて)



僕を好きになって
(他の人を好きになって)



君は変わらず僕に笑いかけるんだ
(なんて滑稽なんだ)



ただの“友達”なんでしょ?
(残酷すぎる)



君が君でなくなったらいいのに
(そしたら忘れられる)



そんなこと有り得ないけど
(それでもきっと好きなんだ)




なんて無様で滑稽な恋



笑えちゃうよね



いっそのこと笑ってくれたらいいのに



そしたら諦めるからさ




ほら、笑って



そして最高の笑顔で



“だいっきらい”って言ってよ




いい加減、僕の中から消えてよ


忘れさせてよ




そんなこと出来ないってわかってるよ



いつかはあるかも、ね‥


だからその日まで僕は無様に滑稽に笑っているよ


END
 

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