この魂の呟きを
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アインスが言うには守護者は御事と刹那がこちらの世界に召還されない限り、意識を保てないという。
守護者は石碑の中で何かをするわけでもなく、ただ召還された瞬間に目が覚める。
アインスだけは特別で、二人が召還された瞬間に石碑から出られる。だがその他の守護者は御事が封印を解かない限り出られない。
「俺はまだマシだけどな…説明役としてすぐに外に出れっから」
石碑の中は冷たく、孤独。
外に出ても、闘いに身を投じなければならない運命。
「お前は確かに周りから見たら巡り合わせがわりぃんだろうけど、死なずにひたすら拘束される俺らもどうなんだろうな…」
アインスがどことなく淋しい顔する。
弥琴はその顔を見て、自分の運命と彼らの運命の天秤にかけている自分に気づいた。
私きっと自分が一番可哀想だと信じていた。
でも、人は所詮自分が可愛い。自分が全て。主観的にしか自分と他人を見れない。
一番可哀想なんて、誰が決めれるんだろう。