この魂の呟きを

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一の国から二の国までの定期船が出る港まで二日。
そこから更に船旅で三日かけてようやく弥琴とアインスは二の国へと到着した。

二の国は国土のほとんどが森で覆われている。
そのため港に着いたときも、申し訳程度の道とあとは木ばかりが目についた。

港だからといって街があるというわけでもなく、あたりは閑散としている。
何軒かポツポツと必要最低限のものを売る店が見えるだけだった。


「二の国の石碑は国の中央部にある。まぁだいたい歩いて十日前後はかかるかな」

国のよっては馬車などの移動手段もあるのだとアインスは言うが、目の前に広がる木々の様子から徒歩しか手段がなさそうに見えた。

しかもこの国は民家が点在して道が複雑なため、迷いやすい。


いつまで二の国にいることになるのだろうと思うと、弥琴は少し泣きたくなった。
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