巨人の長編
□第二話
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……全員が静まり、一人の少年を見ている。たった今教官を殴り飛ばした少年、フレイヤを…
「…(やべぇよ、やりすぎた。みんなガン見じゃねぇか。)」
「(しかし、どうする?この状況ジジイが起きたら確実に罰をくらう。いや俺が悪いんだが)」
「(それでも、回避したいものだ。と言っても、ジジイが今の一発で忘れていないかぎりは…)」
そこまで考えてハッとする
「ようし!もう一発!!」
善は急げだ目覚める前に記憶を彼方までふっ飛ばす
「飛んで行け!はるか彼方に!目覚める頃には初めましてだ!!」
「いやいや、待て待て!!」
慌てて黒髪の少年がフレイヤに近寄った
「首がふっ飛ぶぞ!?そんなことしたら」
「あ?お前は?」
「俺か?俺はお前と同じ訓練兵のエレンってんだ」
「そうか、エレン心配するな。飛ばすのは首じゃなくて俺に関する記憶だけだ。老人だからな、目覚めたら。はて、ボケたかの?って感じになる予定だ」
「ならねぇよ!しかも教官のキャラ確実に変わってんだろ!」
「大丈夫だって。加減はするから」
「ダメだって!」
「あっ!」
「えっ!?」
「隙あり!!」
教官めがけてもう一発!!
「ああっ!!」
ゴン!!
「ふがぁ!?」
「よし(ぼそ)おはようございます教官。急に倒れられて…大丈夫でしたか?」
原因はお前だ…
「あ、ああ。大丈夫だ。ところでフレイヤ」
「はい、なんでしょうか?」
「なぜ、芋を食っていた?」
「は?」
「お前もサシャ・ブラウスと死ぬ寸前まで走ってこい」
「(なんじゃそりゃぁ!!芋ってなに?食ってねぇよ!?)」
「あの、教官」
「口答えするな!さっさと行け!!」
「(こっちの方が軽い罰だよな…しかたねぇ)了解しました!」
この時全員が思った。
「なんだかんだいって本当に記憶飛ばしやがったぁ!?」