★星屑★
□素直じゃなくてもⅡ
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｢さすがにお似合いやったなあー！
前にも組んだことあるんやったっけー！｣
｢ちえさんこそ、
とおーってもお似合いでしたよ！｣
｢―――――。｣
｢―――――。｣
｢そ、そりゃありがとー！｣
｢こ、こちらこそ
ありがとーございますぅ！｣
あのー、、、、、
お二人とも、その棒読みな褒め合いは
………何ですか？
今日はスペシャルのお稽古最終日。
年に一度のお祭りだから
トップさんコンビの組み合わせを替えてのデュエットも目玉の一つなんやけど…
｢あたしもゆーひさん見習って
大人の男、出来るようになるわあ！｣
｢わっ私も！みなこちゃんみたいに
もっとメリハリのあるダンスが踊れるように…
が、頑張ります！｣
発言の内容には、
別に、問題無いと思います。
実際、みなこちゃんと組むちえさんも、ゆうひさんと組むねねちゃんも、素敵やったし。
トップさんかって、誰かを見習ってもっと努力しようって思いはんねんな～思うけど…
あなた達、
その顔でその言い方…。
二人揃て声でかいし。
リフレッシュコーナーは
いろーーんな組の人達が集まってるんですけど…分かってはります？
ってゆーか、
みんな聞いてない振りして絶ーっ対、聞き耳立ててますから！
や、嫌でも聞こえてますから～
｢五分後に稽古再開でーす！
本通しでーす！｣
助手の先生の声が廊下に響いた。
ぞろぞろと、皆教室に戻って行く。
ちえさんは、まさこさん達とにこやかにお喋りされたり、
ねねちゃんは、れみちゃんとキャピキャピ手を叩き合って笑ったり。
他の人には普通で若干ホッとするけど―――
って、なんであたしがいちいちこんなにヒヤヒヤしとんねーん！
｢さゆみー、
何ボーっとしてんのん？
始まんでえー。｣
ち、ちえさん…。
教室ではくれぐれも
そのままにこやかに
お願いしますよ～。