★星屑★

□調子が狂う
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「なぁなぁーっ!
 ほんまにホゲと
 結婚しても
   良いかもって、
       思たん」



「へっ!?」





目の前の、まん丸い目がパチクリする。




「だからさっき!
 カ、カメラの前で
  言うたやんかッ!」



「あっ……」




あれ?
結構優しく聞いたつもりやねんけど、もしかして…そうでもなかった!?




っていうかー


…ビビってる???






「もおーちえさあ〜ん
 ねねちゃんに
    厳しすぎぃ(笑)」



りかー…
いつからそこにおったん…




「うるさい!
 ちょっと黙っとき!!」


「おー怖〜〜〜
 そーんな怖い顔して
     詰め寄ったら
 ねねちゃん泣いたって
    知りませんよぉ?
 まったくいつだって
     スパルタ(笑)」






そんなんちゃうねん。



ただ何か、何か、


なんなんやろ、
この感じ……。



ザワザワすんねん、
ここんとこが。



左胸を
ギュッと掴んでみる。





「分からへん…」




思わず零れた心の声を、誰かに拾われなかったかと、辺りを見回した。






すると、





今まさに、しらーっとその場から逃げ出さんとする我が相手役の姿。




ホンマにこの子は。。。





「こらあ!待てえー!!!」




私の声にびくりと立ち止まったねねちゃんの
首根っこを猫のように掴む。





「あ゛〜あ゛〜
 捕まっちゃったあ〜☆」




ついさっきのビビりようが嘘だったかのように、何やら楽しそうに捕まえられてるクシャクシャの笑顔を見下ろすと


またいつものところが



――――ザワザワした。



もう文句言う気にも
     なられへん。






ほんまに調子、狂うわぁ…






「今頃皆さん怒ってんでえ」なんて、カメラの前では辛うじて言ったけど、あの場で一番憤慨してたのは確実に私だったってこと


…皆にはバレてへんよ…
  ……な……?














「ねえちえさーん、
 そのヤキモチ、
 キハとホゲに(笑)??
 それともねねちゃ……」


「ぬ゛あ゛ーーー
 ーーーーーーっっ!!!」



End
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