★星屑U★

□キミがほしいもの。
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「なんか、欲しいもん
  ―――――ある?」




間近に迫った彼女の誕生日
夢が無いのは重々承知で
訊いてみた。




「えーーー
    何それ…(笑)」



「ん?」



「ちえさんそれ
 直球過ぎでしょ(笑)」




それを
近くにいたりかに
窘められた。
…というより
バカにされた。



「いやそーやけど、
前回回りくどい事した所為で思いっきり間違うてんもん、しょーがないやん。」



「なんか、
そうらしいですね(笑)」



あーなんやろ。
…いちいち癪に障るわ。



「あのー・・・・・・」



すっかり蚊帳の外になってしまっていた彼女が恐る恐る二人の間に入って来る。



「あ、ごめん。」



「あの…私…
欲しい物なんて、何も。
もう、充分過ぎる位の物
頂いちゃったから…」



「ちゃうねん!
そういうことやなくって、
  リベンジさしてよ。」



「リベンジだなんて。
だから私、
もう充分なんです。
お気持ちだけで、本当に」



「いやや。
そう言う訳には
   いかへんねん!」



「でも―――――」




「ちえさんのプレゼントは
もういらないってさ
      ねねは(笑)」



今度は私と彼女の間にりかが割って入る。




「かなめさん!
 いらないとか!
  …そんなんじゃ…」




「ごめんごめん(笑)
 あたし、
  向こう行きますね。」




そして、
面白そうに二人の間をかき回してしらっとその場を後にした。





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