魔王とバカと召喚獣

□第一章 第三問
2ページ/4ページ

その後も、自己紹介は続いていった。しかし、急に教室のドアが開き、息を切らして胸に手を当てている女子生徒がやってきた。これで女子が二人目か・・・

?「あの、遅れて、すいま、せん……」

F全員「えっ?」

クラス全員が驚愕したそれもそのはずだ。それは、普通こないと思った人が来たからだ。

福「丁度よかったです。今自己紹介をしているところなので姫持さんもお願いします」

瑞「は、はい!あの、姫路瑞希といいます。よろしくお願いします……。」

姫路瑞希、普通はAクラスに行くと思った人

F「はい!質問です!」
 
高々と手を上げる一人。

瑞「は、はいっ何ですか?」

「なんでここにいるんですか?」

聞きようによっては失礼な質問だけど、ここにいる誰もがそう思っているだろう。姫路瑞希は、あの保護欲をかきたてられる可愛さもあるが、なにより成績が凄い。あの、龍斗さえ一年のころ点数で負けたのだから。たぶん、僕と此処に来た理由は一緒かな。

瑞「そ、その……」

緊張で体を硬くする姫路さん

瑞「振り分け試験の最中、高熱を出してしまいまして……」

その言葉を聞いて、皆納得した。

試験中の途中退席は無得点扱いになるため、結果、Fクラス行きになったのか。僕は休んでしまったからな・・・

『そういえば、俺も熱(の問題)が出たせいでFクラス行きに』
『あぁ、化学だろ?アレは難しかったな』
『俺は弟が事故に遭ったと聞いて実力を出し切れなくて』
『黙れ一人っ子』
『前の晩、彼女が寝かせてくれなくて』
『今年一番の大嘘をありがとう』
『ちぃ!こうなったら別のところだからだ!』
みんな色々言ってるな・・・

瑞「で、ではっ、一年間よろしくお願いします!」

逃げるように明久と雄二の間の席に座る。そしたら、明久が話しかけようとしている

明「あのさ、姫――」

雄「姫路」

さすがだよ、雄二・・・

その後も、なんか話している・・・なんか僕は眠いよ・・・この暖かさだから・・・Zzz・・・

〜数分後〜

龍「・・・きろ・・・海斗・・・お・・ろ」

海「Zzz・・・はっ、何、寝てた?」

龍「あ〜寝てだぞ、雄二が何か話すようだ。聞いとけ」

何だろう?自己紹介ではないのかな?まあいいか

雄「Fクラス代表の坂本雄二だ。俺のことは代表でも坂本でも、好きなように呼んでくれ」

クラス代表とはいえ、ここは最低のFクラスだ。まったく自慢にならない肩書きです。だからこそ、そんな彼に注目する者は、ほとんどいませんでした。なんか君にはがっかりだよ・・・

雄「さて、皆に一つ聞きたい」

ゆっくりと、みんなを見つめるように言っている。なんかみんなの視線が雄二にいっている。

そして、クラス全体を見る。そして、つられてみんなも見る

かび臭い教室。

古く汚れた座布団。
 
薄汚れた卓袱台。

本当に汚いな・・・by海斗

雄「Aクラスは冷暖房完備の上、座席はリクライニングシートらしいが――」

一拍おいて、静かに告げます。

雄「――不満は無いか?」

『大ありじゃぁっ!!』

大きいな声だ・・・まあそれもそうか、こんな教室だもんね

雄「だろう?俺だってこの現状は大いに不満だ。代表どして問題意識を抱えている」

F「そうだそうだ!」

F「いくら学費が安いからと言って、この設備はあんまりだ! 改善を要求する!」

F「そもそもAクラスだって同じ学費だろ? あまりに差が大きすぎる!」

龍「座布団より椅子のほうがいい!」

雄二、お前はやっぱり最高だよ。さっきの言葉訂正するよ

雄「みんなの意見はもっともだ。そこで、これは代表としての提案なんだが――」

もしかして、やるのか・・・

雄「――FクラスはAクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けようと思う」

楽しくなりそうだな♪
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ