魔王とバカと召喚獣
□第一章 第三問
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その後も、自己紹介は続いていった。しかし、急に教室のドアが開き、息を切らして胸に手を当てている女子生徒がやってきた。これで女子が二人目か・・・
?「あの、遅れて、すいま、せん……」
F全員「えっ?」
クラス全員が驚愕したそれもそのはずだ。それは、普通こないと思った人が来たからだ。
福「丁度よかったです。今自己紹介をしているところなので姫持さんもお願いします」
瑞「は、はい!あの、姫路瑞希といいます。よろしくお願いします……。」
姫路瑞希、普通はAクラスに行くと思った人
F「はい!質問です!」
高々と手を上げる一人。
瑞「は、はいっ何ですか?」
「なんでここにいるんですか?」
聞きようによっては失礼な質問だけど、ここにいる誰もがそう思っているだろう。姫路瑞希は、あの保護欲をかきたてられる可愛さもあるが、なにより成績が凄い。あの、龍斗さえ一年のころ点数で負けたのだから。たぶん、僕と此処に来た理由は一緒かな。
瑞「そ、その……」
緊張で体を硬くする姫路さん
瑞「振り分け試験の最中、高熱を出してしまいまして……」
その言葉を聞いて、皆納得した。
試験中の途中退席は無得点扱いになるため、結果、Fクラス行きになったのか。僕は休んでしまったからな・・・
『そういえば、俺も熱(の問題)が出たせいでFクラス行きに』
『あぁ、化学だろ?アレは難しかったな』
『俺は弟が事故に遭ったと聞いて実力を出し切れなくて』
『黙れ一人っ子』
『前の晩、彼女が寝かせてくれなくて』
『今年一番の大嘘をありがとう』
『ちぃ!こうなったら別のところだからだ!』
みんな色々言ってるな・・・
瑞「で、ではっ、一年間よろしくお願いします!」
逃げるように明久と雄二の間の席に座る。そしたら、明久が話しかけようとしている
明「あのさ、姫――」
雄「姫路」
さすがだよ、雄二・・・
その後も、なんか話している・・・なんか僕は眠いよ・・・この暖かさだから・・・Zzz・・・
〜数分後〜
龍「・・・きろ・・・海斗・・・お・・ろ」
海「Zzz・・・はっ、何、寝てた?」
龍「あ〜寝てだぞ、雄二が何か話すようだ。聞いとけ」
何だろう?自己紹介ではないのかな?まあいいか
雄「Fクラス代表の坂本雄二だ。俺のことは代表でも坂本でも、好きなように呼んでくれ」
クラス代表とはいえ、ここは最低のFクラスだ。まったく自慢にならない肩書きです。だからこそ、そんな彼に注目する者は、ほとんどいませんでした。なんか君にはがっかりだよ・・・
雄「さて、皆に一つ聞きたい」
ゆっくりと、みんなを見つめるように言っている。なんかみんなの視線が雄二にいっている。
そして、クラス全体を見る。そして、つられてみんなも見る
かび臭い教室。
古く汚れた座布団。
薄汚れた卓袱台。
本当に汚いな・・・by海斗
雄「Aクラスは冷暖房完備の上、座席はリクライニングシートらしいが――」
一拍おいて、静かに告げます。
雄「――不満は無いか?」
『大ありじゃぁっ!!』
大きいな声だ・・・まあそれもそうか、こんな教室だもんね
雄「だろう?俺だってこの現状は大いに不満だ。代表どして問題意識を抱えている」
F「そうだそうだ!」
F「いくら学費が安いからと言って、この設備はあんまりだ! 改善を要求する!」
F「そもそもAクラスだって同じ学費だろ? あまりに差が大きすぎる!」
龍「座布団より椅子のほうがいい!」
雄二、お前はやっぱり最高だよ。さっきの言葉訂正するよ
雄「みんなの意見はもっともだ。そこで、これは代表としての提案なんだが――」
もしかして、やるのか・・・
雄「――FクラスはAクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けようと思う」
楽しくなりそうだな♪