その主人、入学
□嫉妬
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「今日は散々な目にあった・・・早く帰ってアフターヌーンティーでも・・・」
「ペーイーンー!お前何黙って帰ろうとしてんの?
オレから逃げようたってそうはいかせねーぞ!
お前一人で帰ったら、最近話題の“悪魔”に連れて行かれちゃうぞー!ハハハ」
「だからくっつくなって・・・え?今なんて言った?」
「あーくーま。ロンドンの小中学生が連れて行かれてるだろ?知らないのか?
みんな黒い悪魔の仕業だって言ってるんだぜ!それでさーー・・・」
「悪魔・・・か」
シエルの頭の中には黒い燕尾服を着た一人の執事しかなかった
「・・・おい!聞いてんのかペイン!分かった?」
「は?」
「は?って・・・聞いてなかったの?今度悪魔退治に行こうって話」
「あ、ああ」
「よーし決っまりー!」
「おい!抱きつくな!苦しい」
「じゃーな、ペイン。また明日!」
そう言ってヴァルツは走っていった
「ったく・・・何なんだアイツは・・・しかし悪魔とは面白い・・クスッ・・・ん?」
(ーーーー!?殺気!)
尋常ではない殺気を感じてシエルは思い切り振り向いた
「誰だっ!」
(電柱の後ろに・・・誰か居る!この事件の犯人か!?)
「坊ちゃん、お迎えに上がりました」
「セバスチャン!」
(まぁ、犯人では無かったが・・・当たりと言えば当たりか・・・フッ)
「坊ちゃん・・・」
「ん?どうした?」
「坊ちゃん・・・お迎えに・・・」
「セバスチャン?」