その主人、入学

□来客
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「おい、これは何のマネだ?」
「坊ちゃんのご命令通りに。何かご不満でも?」
「大アリだ!だいたい、何故僕の制服が女子用なんだ!?」
「男子用の物ですと、坊ちゃんのサイズに会う物が見つからなかったので」
「お前・・・・」
「良くお似合いですよ。お嬢様」


ファントムハイブ家当主、シエル・ファントムハイブ
女王の番犬とも呼ばれ、裏社会の権力者であるとともに
ファントム社という大きな会社も動かしている
その彼につき従うのは執事、セバスチャン



しかし、二人は何故こんな会話をしているのか
それは、とある事件のため
ロンドンの中学校 (ジェリア学園) に潜入する事になり、
セバスチャンは教師としてシエルは新入生として
翌日の入学式の準備をしている最中だったのだ


「クスクス・・・」
「おい、いつまで笑っている。まさか本当にこの格好で行かせるんじゃないだろうな?」
「申し訳ございません。本当に良くお似合いでしたので、つい・・・。
 男子用の坊ちゃんのサイズの物は一応用意しておりますが・・・」
「貴様っ・・・いいから早く持ってこい!!」
「御意」


チリリーン チリリーン

「おや?こんな時間に・・・一体誰でしょうか。坊ちゃん、少々お待ち下さい」
「あぁ、早くしろ。こんな中途半端に脱がされていては身動きもとれない」

ガチャ


「伯爵〜?入るよー」
「あっ、劉様、勝手に入ってこられたら困りま・・・す・・」


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