過去拍手

□過去拍手@
1ページ/9ページ


おや。
こんな時間に、どうしたんだい、コネコちゃん?

…その顔を見れば解ること、か。


おいおい?
なんだ、ご機嫌斜めだな。
来て早々、帰るなんて、おかしなはなしじゃねぇか。

仕事中?
そりゃ、そうだ。

俺は真面目な検事だから、な。
本当は行きたくて仕方がないところがあっても、執務室でイイ子にしてるわけさ。健気だろう?

それで。

その、後ろに隠しているモン。
観念して、みせたらどうだ。


何も無い、なんていわせないぜ。
俺の鼻はきくほうなんで、ね。

それは…コネコちゃんが、いつも休日の朝、俺の為に入れてくれる、珈琲。違うか?



いい、表情だ。


ああ。悪い。
嬉しくて、な。怒るなよ。



…ココのところ、忙しくて、休みも取れてねぇ。
家にも帰らず、悪いとは思ってた。
だが、男が疲れた顔を好きな女に見せるわけには行かないもんさ。



おおっと。

金属のボトルを投げつけるたぁ、酷いコネコだな。

クッ、怒ったコネコ。
嫌いじゃねぇぜ?




ほらほら。逃げるな逃げるな。

…ちょっとだけ、だ。












― side ゴドー ―
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ