endless world第29話〜第1部最終話

□〜endless world 第36話〜怒りのピーチ、救済の力「パワード」。(風都編)
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〜???〜



ラファル「………。」



パソコンのモニター。



ラファルはそこに写る映像を見て不適な笑みを浮かべる。



そこに写されているのは……。



ラファル(「ラビリンス最高幹部」…「地獄兄弟」……「ユートピア」……奴らを実体化させるメモリが遂に完成した…。)



ラファルは装置のようなものに入っている4つのメモリ…。



それは一つ一つ、形が異なっていた。



蔦に包まれたメモリ、黒と緑のメモリ、そして金色のメモリ…。



その装置に収用されたメモリを見るラファル。



するとそこへ一匹のポケモンが姿を表す。



「気に入ってもらえたか?。」



ラファル「あぁ…君の提供してくれた技術は大いに役立った。礼を言うよ…宇宙から飛来したポケモン…デオキシス。」



影が明かされ、そこに立つのは人型に近いポケモン…デオキシス。



デオキシス「フン…お前がそれを何に使うかは分からぬが、今は破壊の周期…存分に使うがいい。」



ラファル「そうさせてもらう。しかし解せないね。」



デオキシス「何がだ?。」



ラファル「君の意図が読めない。何故、僕達の正体を知ってまで協力する?。全てのパラレルワールドを戦わせ、生き残った世界を手中に治める融合計画の終着点「最強の世界」。それに巻き込まれるのは君とて例外ではないのだよ?。」



デオキシスの意図が読めないラファル…。



どのような答えが帰ってくるか、彼はあえて融合計画の全貌を明かす。



その時、デオキシスが出した答えとは……。



デオキシス「幾度なく繰り返される破壊と再生…しかし、それは終わらせねばならん。」



ラファル「ほう…。何故だい?。」



デオキシス「何も変わらんからだ。破壊があるから再生があり、再生があるから破壊が存在する。だがパラレルワールドはそれを繰り返しておきながら未だに何も変わらん。だから終わらせる必要がある。このような無意味な周期はな…。」



ラファル「君の言っている事は矛盾しているね。」



デオキシス「………。」



ラファル「再生と破壊を終わらせようとするものが何故、「破壊側」の僕達に荷担する?。」



デオキシス「先に言った通りだ。破壊の周期…ありとあらゆる生物が必ず通る道だ。お前達が破壊を為した時、パラレルワールドがどう変わるか…それが知りたい。」



ラファル「もし変わらなければ?。」



デオキシス「パラレルワールドを1からやり直す必要がある。」



ラファル「ようするにリセットするという訳か…やれやれ…君は本当によく分からないよ…。」



ラファル(まぁいい…彼のお陰でこのメモリを完成させる事が出来た…じきに始めるか…この風都を巻き込んだ壮大なる実験を…。)



〜フュージョン本拠地〜



ニノ(ラガルトが失踪してから数週間が経った…一体どこに…?。)



ニノはガンブレイドに負けてから、部屋に隠りきっていたラガルトの姿が消えた事に不信感を抱き始める。



自分は知らなかった祈里の洗脳…そして、目的の見えないフュージョンの行動。



これまでは気にも止めず、ただ、生きる為に戦っていた。



彼女の職業は傭兵。



傭兵の目的はただ、雇い主に命令された行動を取ること…。



報酬の金と引き換えに、他者を傷付け、築いてきたものを平気で破壊する。



傭兵という職業に不満は無かった。



アビスに雇われる前、ラガルトと二人三脚で続けて来たからだ。



後戻りは出来ない…。



彼女それが分かっていたからだ。



しかし何故か、彼女には不満が募っていた。



それは古き友人であり、良き理解者であるラガルトの失踪だ。




歯止めが効かない彼だが、それでも今まで共にやり遂げてきた。


だがあの日を境に…未来世界でガンブレイドに敗北してから全てがおかしくなった。



あれほど戦いに執着していた彼が気力を無くし、あげくの果てには失踪…。



彼の身に何が起こったのか…。
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