endless world第29話〜第1部最終話

□〜endless world 第29話〜支配された風の街(風都編)
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次元を渡る術を手にした一同は、次なる世界に向けて次元を渡っている最中であった。



1つの戦いを終わらせ、戦うべき本当の敵を討つため、激動の時代を生き抜く道を選んだ一同の瞳にはもはや迷いなどなかった。



宿るのは決意の眼差し。



これからは戦いが中心となる生活になることは覚悟し、それでも前だけを見据えていた。



流れに添って突き進む一同は目の前に開いた穴をめがけ、そのまままっすぐ突き進む。



〜風都〜



次元の穴を潜り抜けた一同は、堤防のような場所に着地し、曇り空を見上げる。



その街並みは高層ビルが多数立ち並んだ都会で、そのなかでも一番目立つのはこの街のシンボルでもあり、プレートに写し出された巨大な風車「風都タワー」が一同の目に留まる。



光輝「ここが次の世界ってやつか…。」



ラブ「あたし達の世界とあまり変わらないね。」



美希「そりゃそうでしょ。住んでいるのは間違いなく人間なんだし。」



翔太郎「ようやく帰って来たな…俺達の世界に。」



翔太郎は故郷である風都の街並みを見つめ、感傷に浸る。



つぼみ「そういえば翔太郎さんとフィリップさんはなんで私達の世界に居たんですか?。もしかしてあなた達もフュージョンによって他の世界に?。」



フィリップ「いや、僕達はとある目的があって異世界を渡る旅に出ていたんだ。」



いつき「次元の旅に?。」



翔太郎「ああ。フュージョンが融合計画ってやつを始める前からな。そん時はアルセウスに頼まなくとも、辿り着く世界は選べていたんだ。」



翔太郎はそう言ってポケットの中から1つの端末を取り出す。



せつな「これは?。」



フィリップ「異世界のゲートを開く端末だ。僕達の仲間がこれを作ってくれてね…回数制限はあるが、僕達は目的を果たした後でここに戻ってくるつもりだった。」



翔太郎「目的のターゲットを見つけた俺達はソイツを追って次元を渡っている最中だった。そん時だな。フュージョンの野郎が次元を滅茶苦茶にしたのが。」



フィリップ「何とかはぐれないように僕達は流れに身を任せて次元を渡っていた。そして気が付いたら…。」



えりか「あたし達の世界に辿り着いていたんだね?。」



祈里「目的のターゲットって?。誰かを追いかけていたんですか?。」



翔太郎「あんたらも会った事があるだろう?。ソイツは「世界の破壊者」と呼ばれている。正しい名前は「ディケイド」だ。」



ゆり「。」



つぼみ、えりか、いつき、ゆりは翔太郎の口から出たその名前に思わず驚愕する。



光輝「ど…どした。」



えりか「…あたし達はディケイドと呼ばれる存在を知っているんだ…。」



せつな「え…。」



ゆり「希望ヶ花に現れた戦士で交戦経験があるの。私達は全く歯が立たず、たった一人に全滅させられたわ…そしてポケモンの世界で未来に飛ばされた時、彼はまた現れた。」



つぼみ「私が「白の種」を手にしたのは彼を止める時に手にしました…ディケイドは海東さんのお友達なんです…。」



ラブ「海東さんの友達。」



光輝「ったく…なんでそんな大事な事を言わなかったんだ。」



翔太郎「交戦経験があるんなら話は早ぇな。奴は存在そのもので1つの世界を消す。これまでに奴が深く関わった世界は全部消えちまってるらしいからな。」



ゆり「彼はよく「破壊する」と口走っていた…それはその意味なの…?。」



フィリップ「恐らくはね。消滅する前に招集された様々なライダーは彼を倒す為に動いている。」



翔太郎「本当の生き残りは俺達と海東、そして俺達の仲間のライダーだ。しかし、とある奴が過去の世界に渡って破壊される前のライダーをかき集めてる。俺達はソイツにディケイドの存在を教えてもらったんだ。」



つぼみ「ソイツって一体?。」



翔太郎「名前は知らねぇ。だけど俺達はディケイドを倒すつもりなんてさらさら無ぇよ。何のために戦ってるか分からねぇ奴を倒すなんて俺の主義に反する。奴が誰かを泣かしてるなら話は別だがな。」
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