endless world第29話〜第1部最終話

□〜endless world 第30話〜閃光のライズ、その魂は友の為に…(風都編)
3ページ/9ページ

フィリップ「ついでだからフュージョンの事についていくつか調べておこう。それじゃあ翔太郎。そっちはよろしく。」



翔太郎「おう。」



フィリップはそう言い残し、一室へと入っていった。



せつな「フィリップさん…私達と歳が近いのになんだかすごく大人っぽいですね。」



翔太郎「まぁ、あいつはあいつでかなり大変だったんだよ。そうだな…歳で言えばゆりと同い年だな。」



ゆり「えっ。そうなんですか。」



翔太郎「俺はアイツよりもあんたの方が大人っぽく思えるがな。じゃあ光輝。俺達も行くぞ?。」



翔太郎は立ち上がり、かけていた黒いハットを被る。



光輝「行くぞってどこに?。」



翔太郎「脳ミソの無ぇ俺達は外を出歩いて調査するんだよ。これも探偵の基本だ。」



光輝「あっ、なるほどね。てか脳ミソが無ぇってどういう意味だ。」



ゆり「そのままの意味よ。」



光輝(あんたに言われると何も言い返せねぇ。)



せつな「ねぇ光輝…ブッキーも一緒に連れていってくれないかしら?。」



せつなは心配した面持ちで光輝に言う。



光輝「別に構わねぇが…どうしてだ?。」



せつな「あの子、昨日から元気が無いの…たぶん、疲れているだけかもしれないんだけど…。気晴らしに外に連れていったら少しでもよくなるかなって。」



光輝「ん〜、分かった。じゃああいつを起こして来てくれ。さすがに女の子を叩き起こすのはな…。」



それから数十分後、せつなに起こされた祈里は支度を済ませて外に出てきた。



祈里「あ…おはよう。」



光輝「やっと来たか。じゃあ行くとするか。」



祈里「う…うん…。」



祈里は昨日の出来事を思いだし、徐々に表情が暗くなる。



祈里(ダメ…また悪い癖が…私が暗い顔をしてたら二人の邪魔をしちゃう…ちゃんとしなきゃ…。)



祈里は自らを奮い立たせ、これからの調査に臨もうと、心の中で渇を入れる。



〜???〜



とある研究施設…。



未来世界でガンブレイドとの戦いに破れたラガルトは、心が満身創痍となり、もはや気力を失っていた。



ラファルの呼び出しを受け、タオによって送り込まれたラガルトは周りの光景など気にしてはいなかった。



ラファル「見るも無惨だね…あの時の自信は何処に消えたのだい?。」



ラガルト「………。」



ラファル「ふむ…ラガルト、僕が君を呼び出した理由…分かるかい?。」



ラガルト「…知らねぇよ。」



ラファル「僕から君にプレゼントがある。これを君に。」



ラファルはポケットから形状の違うガイアメモリを取り出し、ラガルトに手渡す。



ラガルト「…なんだこれ…。」



ラファル「君にもう一度、戦う気力を取り戻すアイテムだ。それを使えば今まで以上に絶大な力を手にいれる事が出来る。」



ラガルト「何。それは本当か。」



それまで生きる気力さえ失っていたラガルトは「力」という言葉に強く反応し、ラファルの腕を掴む。



ラファル「本当だ。その代わり、君は人間という姿を捨てる事となる。そのガイアメモリは通常のメモリとは違い、一度使うと死ぬまで取り出す事は出来ない。まぁ…人の域を超えた力を手にする以上、そう簡単に死にはしないがね。」



ラガルト「それでも構わねぇ。あのガキを殺せるなら人間の姿なんてくれてやる。これはどうやって使うんだ。」



ラファル「簡単だ。君の身体にガイアメモリを差し込む為の「コネクタ」を打ち込む。腕を差し出してくれ。」



ラファルは銃のような物を取り出し、ラガルトの腕に打ち込む。



すると、腕には小さな基盤のような刻印が打ち込まれていた。



ラファル「コネクタはこれで手に入った。次はガイアメモリのスイッチを押すんだ。」



ラガルトはラファルの指示に従い、ガイアメモリのスイッチを押す。



「オーガ。」



ラファル「さぁ…これで準備は整った。絶大な力を手にするにはそのメモリをコネクタに当てるだけだ。」



ラガルト「ククク…これで俺は最強の力を得る事となる…ヒャハハハハ…楽しみじゃねぇか…また殺し合いが出来るなんてなぁぁぁ。」



狂気に満ちたラガルトはメモリをコネクタに差し込む。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ