endless world第0話〜第28話

□〜endless world 第8話〜無くした記憶
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亜夢「逃げろと言ってるのが分からないのこのバカ。」



光輝「うっ…。」



光輝は静かに立ち上がり、後ろを振り向く。



亜夢「光輝。」



光輝「え…。」



亜夢「遊園地……楽しみだね♪あ…帰ったらさ…光輝の大好きなハンバーグ、作ってあげる♪。だから…また後で…ね?。」


亜夢は優しい笑顔を光輝に向ける。



光輝「約束だぞ。」



光輝はそう告げると全力で走り出す。



アビス「逃がさん。」



亜夢「行かせないプリキュア…クロスエヴォリューション。」



亜夢は白く輝くリングを腕にはめ、その直後に光に包まれる。



アビス「ぬおお…。」



キュアクロス「十字を司る天界の使者キュアクロス。アビス…あたしの愛する息子の元には行かせないよ。」



アビス「やはり貴様から滅した方が良かった…キュアクロス貴様との因縁を断ち切らせてもらうぞ。」



アビスはエンド・サイズの刃を展開させ、キュアクロスの額に向ける。



キュアクロス(光輝…出来るだけ遠くに逃げて……お願いだから……。)



〜森の中〜



光輝「はぁ…はぁ…。」



幼い光輝は前だけを見て全力で森の中をかける。


光輝(何がどうなってんだよどうしてあの変な奴は父さんと兄ちゃんの事を知ってんだ…それに母さんは…一体…うわっ。)



光輝は盛り上がる木の根に足をつまずかせ、勢いよく転ける。



光輝「いってぇ〜…血が出ちまった…。」



光輝は流れ出る血を見て、ある事が頭を過ぎる。



………。


亜夢(光輝♪。)



………。



光輝「母さん……今思えば母さん…ずっとずっと俺を守ってくれてたんだな…父さん…兄ちゃん…どこにいんだよ…母さんを…母さんを心配させんなよ…。」



光輝は落ち葉を握り締め、亜夢の事を強く思う。


光輝「やっぱり母さんが心配だ……。」



光輝は立ち上がり、もと来た道を走り出す。



光輝(母さん…俺…迷惑ばっかかけてた…昨日の事も……まだまだガキだけど…父さんと兄ちゃんが帰ってくるまでは俺が母さんを……だから遊園地…早く行こう…。)



光輝は必死に走る。



今まで支えてくれた亜夢の為に…感謝の気持ちを込めて…。



だが…。



光輝「。」



光輝は亜夢がいた場所へと戻ってきた。



でもその周りの光景に息を飲み、頭の中が真っ白になる。



そう…先程まで元気であった亜夢がその場に倒れているのだから…。



アビス「やはりかつてのあの力は失われていたか……キュアクロスよ…今の貴様では我には勝てん…。」



亜夢「光……輝……。」



あまりのダメージに変身の解けた亜夢の瞳は次第に虚ろへとなっていく。



彼女の周りには赤い鮮血が広がっていた。



光輝「うっ母さぁぁぁん。」



光輝は信じられない出来事に泣きながら亜夢の元へと走り出す。



アビス「ほう…ノコノコと戻ってきたか…さて…事はすぐに終わるぞ?少年よ…。」



光輝「うっ…うっ…てんめぇぇぇよくも母さんをぉぉウアアアアア。」



光輝は怒りのあまりに内なる力を解放させてしまった。



幼い光輝は涙を流しながら理性を失っていく。



そして地面に転がるもう一つの木箱の中にある黒いリングの光によって光輝は姿を変える。



ガンブレイド「フー………フー……。」



アビス「来い…その力を…我に…。」



幼いガンブレイドとアビスは正面から激しくぶつかり合う。
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