endless world第0話〜第28話

□〜endless world 第8話〜無くした記憶
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そして亜夢は小さな2つの木箱を取り出す。



そしてその中には対を織りなすかのような黒と白のブレスレットがそれぞれの木箱に入っていた。



亜夢(あたしはプリキュアとしての力を失ってしまったけど…いつかプリキュアを継ぐ子にこのブレスレットを渡したいな…全世界を救済に導く力を得るこの「ホーリーブレス」を…。)



亜夢は白く輝くリングを見つめながら、そう思う。



翌日…。



知らぬ内に眠りについていた亜夢はカーテンの間から漏れる朝の日差しに目を覚ます。



亜夢「ん……いけない…知らない内に眠ってた…ん?あ…あぁあああああ。」



亜夢は時計の時刻を見て大声を張り上げる。



亜夢「光輝起きて学校に遅れちゃうよ



光輝(6歳)「う…何だよ〜。」



亜夢「ごめん母さん寝坊しちゃったほら早く支度して。」



それから亜夢は寝ぼける光輝に学校の支度をさせ、目を擦りながら歩く光輝を暖かく見守る。



亜夢「今日も何気ない1日になりそう♪さて…と…洗濯洗濯っと。」



亜夢はエプロンをつけ、パタパタと部屋に戻る。



それから数時間後。



時間帯はちょうど下校時間の時間帯だ。



プルルル…。



リビングに置いてある電話が鳴りだす。



亜夢「ん?誰かな…はい?高町ですが…。」



教師(あ…高町さんのお宅ですか。夜天小学校の者ですが……。)



電話の主は光輝が通う小学校の教師であり、内容を伝えられた亜夢は勢い良く走り出す。



〜夜天小学校、会議室〜



ガラガラ



亜夢「はぁ…はぁ…家の光輝が何を。」



扉を勢い良く開けた亜夢は息を切らしながら訪ねる。



そこに座っていたのは教師と俯く光輝、そしてメガネをかけた中年女性と腕に包帯を巻く男の子だ。



教師「実は…高町君…下校時間に騒ぎを起こして…この子を殴り倒したんです…。」



亜夢「殴り倒した光輝本当なのそれ。」


亜夢は俯き、歯を食いしばる光輝の身体を揺すりながら訪ねる。



中年女性「それで…どうしてくれますの?この子…利き腕を怪我させられたんですよ。」



亜夢「申し訳ございませんどうして殴ったの光輝。」



光輝「……。」



亜夢「黙ってないでなんとか言ってよ。」



教師「お母さん…どうか落ち着いて…高町君…さっきから黙り込んで何も答えてくれないんです…こうなったのは何か理由があると思うんですが…。」



中年女性「決まってますわ…その子…育ちが違う家の子供に嫉妬していたに違いませんわね…ま…いつも遅刻ギリギリに来る子ですもの…親としての教育がなって無いんじゃありませんの。」



亜夢「…仰る通りです…。」



光輝「…るせぇ…。」



沈黙を続けていた光輝は口を開き、中年女性を睨みつける。



中年女性「な…何ですの…。」



光輝「母さんを…母さんをバカにするな。母さんは毎日毎日頑張ってんだ父さんの分まで何も知らねー癖にバカにしてんじゃねぇ。」



亜夢「光輝やめなさい。」



中年女性「ちょ…その子をどうにかしてくれません野蛮すぎて家の子供には見せられませんわ。」



それから1時間後…。



一時の騒動は亜夢の謝罪という形で終結した。



もちろん亜夢も真実の分からない事態に納得がいってなかった。
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