bookⅡ
□兎に耳をかじられる
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｢っ……､団長! 噛む､な!｣
｢えっ､何? 聞こえなーい｣
ケタケタと笑い声を立てて尚も猫耳を弄ばれる｡
オマケに､気まぐれで寄った薬物斑の部屋で見つけた半獸化の薬……阿伏兎に使わないで誰につかうのサ!……などとふざけた事を抜かす団長｡勝手に貰ってきたのか､すっとこどっこい｡
｢似合ってるヨ､阿伏兎の猫耳｡……食べていい?｣
……どっちをだ､どっちを!
だいたい冗談じゃねェ､ネズミに耳かじられる猫なら聞いたことあるがァ……
兎に耳をかじられる
((そんなの聞いたことねェ!!))
(阿伏兎～! それ､二三日そのままだからネ?)
(……くたばれ馬鹿団長が!)