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□似た者……
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「銀ちゃん!腹減ったアルヨ!」
「阿伏兎!腹減った〜」
「おう、依頼料も入ったし久しぶりに食べにいくとしましょーか!」
「おお、じゃあ飯でも食いにいくかァ?団長」
依頼人も来ない静かな万事屋に、神楽と銀時のそんな声が響いた。
新八の姿は無く、ガラッと音を立てて開いた扉から二人が顔をだす……。
「銀ちゃん、私寿司でいいアルヨ!」
「馬っ鹿おめぇ!寿司なんて豪華なもん、日常に食うかって!」
「え〜、仕方ないアルな……ファミレスで我慢してやるヨ」
「何で上から目線なんだよ!……たくっ、じゃあファミレスなぁ」
万事屋から出た二人は、いつものファミレスへと足を進めた。
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毎度の事ながら書類に追われ机と睨み合ったように仕事をこなす阿伏兎に、それを横目に人の部屋のベッドにくつろいでいた神威がそう話せば、書類から顔上げ賛成した阿伏兎。
「ヤッター!じゃあ……俺は地球の飯がいい」
「……いや。ここは地球から、かなり離れてるんだがァ」
「……地球の飯がいい」
「……元老に掛け合ってやるよ」
「それでこそ阿伏兎だネ!よろしく〜」
その数時間後、仕事をかねて地球に停泊した春雨の船から二人が顔だした。
神威は地球の飯なら何でも良いようなので、ならばそこらのファミレスでと阿伏兎の提案に軽く賛成し、二人は最初に見つけたファミレスの中に入っていった……。