RE!

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イタリアに着いた。
普通の便で行ったから普通より時間がかかってしまった。けど、まぁ、そんな急ぎの用事でもないからゆっくりで良かったのだけれどね。イタリアに着いたのはいいんだけど、ホテルをまず探さなきゃねぇ。そこが一番面倒くさい所よ、全く。何処も空いてなくて沢山探し回るはめなんて嫌ですもの。
知り合いが居ればいいのだけど、生憎ここのイタリアにはいなくてね。知り合いの家に住もうなんて事、無理なの。
はぁ、地味にホテルを探そうとするかな。そう思って歩きだしたら誰かにぶつかった。まぁ、何手ベタなの。少し笑っちゃったじゃないの。あぁ、ほら、相手睨んできちゃった。しょうがないですよね、ベタな事が起きてしまったんですよ?笑うしかないじゃないですか。




「テメェ…何が可笑しいんだぁ…!!」

『いえ、別に可笑しいなんて事ありません』

「なら何で笑いやがんだぁ!!三枚に下ろすぞ!」




この銀髪ロング、マフィア?血のにおいするし、殺気も微妙ながら感じる。そんなんでいいの?マフィア。私見た目からして一般人じゃない。あぁ、フリーか一般人でも平気に殺すようなファミリーなのね?それなら納得いくわ。
それにしても…綺麗な髪よね。男がこれだけ伸ばしていてサラサラだなんて、よっぽどの事がない限りしないですよね。




「聞いてんのかぁ!?」

『あー、もう!煩いわね。私は久し振りにイタリアに来たの。それでこれからホテルもみつけなきゃいけないの。わかる?私が言いたいことは今貴方なんか構ってられないっていう事なの。それに男なんだからちょっとぶつかったくらいでそんな騒がないで欲しいわ。……ってあら、貴方ヴァリアー?』




一気にまくし立てた後気がついた。この人ヴァリアーじゃない?私ったらそんな事に気がつかないなんて…。でも、こんな男がヴァリアーに入ってて大丈夫かしら。今のボスの顔が見てみたいものだわ。どういう男かしら。それとも女?ふふ、女なんか有り得ないかな?それに歳も気になるところだね。最低20歳でボスよ?若いかおっさんかじじぃか。
若い人だったらまだまだ安心出来るんじゃないかしら?それか駄目駄目?




「……普通ヴァリアーだと知ったら逃げるんじゃないのかぁ?」

『何故?別に怖くないじゃない』

「変な女だな……っ!」




?変な女っていうのは昔から知っている事だけど、急にハッとしてどうしたのしら?……!ひょっとして…いや、こんなバカそうなヤツが…




「おい、女。テメェ、ホテル探すとか言ってたよなぁ?いい所あるぜぇ?つか、来い。気になる事が出来たんだぁ…」

『誘い方がどうかと思うけど…ただのナンパしてるヤツの台詞…それかただの変態…』

「なっ!黙れぇ!黙ってついてこい!!」

『は?…ってちょっと!!』



いきなり私の荷物を引ったくり、更に私を担ぎやがった。あぁ、最悪。こんな事になるのなら早く立ち去るべきだった。








(この女…まさかなァ……?)
(…あーあぁ……リボーンの時より最悪になりそうだわ)

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