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□花芽出逢いし相の風01
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「…オイ、総司。これはどういうことだ」
「僕に聞かないで下さいよ。僕だって、」

────何が何だかサッパリです












江戸。
突如天からやってきた異星人・天人により開国を迫られた侍の国。
その中心地であるこの地の空には幾つもの宇宙船が飛んでおり、町には明らかに人間ではない異質な肉体を持った生物…天人が我が物顔で歩いている。

その町のド真ん中で立ち往生をしている男性が二人

その美形な身なりからして目立ってしまう上に帯刀をしているときたもんだ
行き交う人々は女は頬を染めながら振り返り、男はどこかチンピラ警察を思わせる彷彿に首を傾げつつ二度見をし。
とにかく目立っていたのだ


ピーピー
突然背後から鳴り響いた笛の音にその二人が振り返るとそこには黒の隊服を身に纏ったチンピラ警察…もとい真選組のコンビ


「はいはいそこのお二人さん、止まって止まってー。あ、元から止まってやしたか。まァとにかく逃げんじゃねーぞっと」


笛をくわえていた蜂蜜色の髪をした可愛い印象を持たせる男がそう気だるげな口調で告げながら二人に歩み寄る。
その後ろからタバコを吹かしながら瞳孔の開いた男も来ていて先刻の二人の前に立つと睨みを効かせながら口を開いた

 
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