オリジナルBL

□恋愛の時間2 -夏希-
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・・・もしくは・・・。
俺が、女だったなら・・・。
・・・男同士じゃなければ。
堂々と出来たんだろうけれど。
来栖は女好きだって誰もが知ってることだから、まさか俺と付き合ってるなんて誰も思わないだろう。
・・・男同士でそんな関係だってこと、バレたくないからほっとしてる半面。
来栖を狙ってくる女子に嫉妬してしまう。
俺が女だったなら。
来栖は俺のものだって言えるのに。
来栖がいつ、男の俺よりもやっぱり女が良いって言い出すか、怖かったりする。
俺だって、男より女の子のほうが好きだ。
だから俺にも、その可能性はあるけど・・・。
「そういや雷、あたしのクラスの女子が言ってたんだけど、最近雷が遊んでくれなくなったって。」
「あー・・・。」
面倒くさそうに返事をする。
「まぁ〜、遊ぶのはもう終わりだな。」
「ええ!?女好きで有名な雷が〜?」
びっくりした、というより、楽しそうに笑うりょうこさん。
「・・・ずっと好きだった奴が、俺のこと好きになってくれたからな。」
・・・噴出しそうになった。
お茶とか飲んでなくて本当に良かった・・・。
りょうこさんが叫ぶ。
「えーーーーーーーーーーー!!!」
「りょうこ煩い。」
「だって〜、雷にそんな人居たんだって思って。」
「まぁ〜、俺も無理だと思ってたからな。」
「最近あたしにも何も言わなくなったから、好きな人でも出来たのかと思ってたけど、まさかそんな人が居たとはね〜」
「まぁ〜な。だから誰とも遊ばねーよ。」
「すっごい!本気なんだぁ。」 
ああ。居心地が悪い・・・。
チラリと校舎の時計を見ると昼休みが終わる10分前。
「そろそろ教室戻るぞ。」
弁当箱を持って立ち上がる。
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