オリジナルBL

□Sunset Color
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 普段なら、こんな現象気にしたことはない。
 たまたま、今日は学級委員だったから。
 たまたま、彼が寝ていて教室の鍵閉めが出来なかったから。
 そのおかげで、こんなキレイな夕焼けをじっくり見ることが出来た。
 ぼうっと眺めていると、
 「湊川。」
 呼ばれて麻倉のほうを見る。
 夕焼けに照らされているせいか、全体が、頬が、オレンジ色に染まっている。
 キレイだな、と思った。
 たまたま、夕焼けがキレイだったから。
 たまたま、夕焼けを二人で見たから。
 いくつもの、偶然が、重なって。
 …気付いた時には、お互いの唇が重なっていた。




 どうして、キスなんてしたのか分からない。
 彼とキスしても嫌悪感が無かった。…もっと欲しい、と思った。
 何度か角度を変えて唇を重ねる。
 それだけでは足りなくなって、唇を軽く開くと、彼の舌が入ってきた。
 「っん…!」
 思わず声が漏れてしまった。
 こんなキスは初めてで、息苦しさと気持ちよさで頭がおかしくなりそうだった。
 どちらのものか分からなくなった唾液が顎を伝った。
 それをペロリと舐め取られて、また口付けられる。
 「っん…。」
 夢中で舌を絡めた。
 気持ちイイ。気持ちイイ。気持ちイイ…。
 もうそれしか考えられなくなった。
 膝の上に向かい合うように座らされて、キスを繰り返した。
 そうしている間に制服のボタンを外されていく。
 ぼぅっとした頭でキスを味わっていると、胸にピリッとした痛みがした。
 「ひゃっ…。」
乳首を爪で引っ掻かれたようだ。
 「痛…。」 
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