オリジナルBL

□恋愛の時間5 -夏希-
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「雷の恋人ってどんな人なんだろ。」
「・・・・・・。」
「でも、雷を変えたのはその人なんだよね、きっと。会ってみたいなぁ。」
何も言えずに、視線を海の方へと向ける。
来栖は、そんなに、変わったんだろうか?



程なくして、来栖がカキ氷を持って戻ってきた。
「ほら、りょうこ、お前はイチゴだろ?」
「わーい。ありがと。」
りょうこさんは赤いシロップがかかった氷を受け取って、スプーンで掬って口に運んだ。
「冷たっ・・・!」
キーンときたのか、頭を押さえる仕草が可愛い。
「ほら、夏希。」
「?」
もう片方のカキ氷を見て、いらないっていったハズだけど? と来栖を見た。
黄色のシロップがかかった氷の山をスプーンで掬って、口元に持ってこられる。
!!
仕方なくそっと口を開けて、氷をパクリと口の中に入れた。
「冷た・・・」
来栖は笑って、隣に座った。
「レモン味だった?」
そう聞かれて、(味なんて冷たくてよくわからなかったというのが本音だけれど。)小さく頷いた。
来栖も、氷を掬って口に入れる。
関節キスだ・・・なんて。
今更だけど。それだけで少し照れてしまう。
「そういや雷、さっき女の人達に声掛けられてたよねー?あれ、何だったの?」
りょうこさんが、来栖の横に座った。
「さー?何?りょうこ、妬いた?」
「んーー。」
来栖が女の人達に声掛けられていた、なんて、見ていなかったし、いや、見ていなくて良かった、と思った。
・・・・・・考えただけで、こんなにイライラするのに。
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