オリジナルBL

□rain 4
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「ビショビショだねぇ。」
夕紀がバスタオルを渡してくれた。
前に一度だけ入った夕紀の部屋は、前と・・・ほぼ全然変わっていないと思う。
相変わらずダンボールが積まれてあるし(ダンボールの数が減ったように思えない)、特に何か家具が増えたという感じもしない。
夕紀のアパートに戻るとさっきの男はいなくて。
ドアに鍵がかかっていたから、合鍵を渡しているのか・・・。
誰だったのか、一体どんな関係なのか。・・・気になって仕方がないけれど、夕紀からは何も言わない。
さっきからずっと、聞けないままでいる。
「ね。早くお風呂、入ったほうが良いよ。風邪、引くから。」
そう言われて、一旦考えるのを止めた。
「・・・・・・それなら、夕紀さんも同じです・・・。」
夕紀の手を引っ張って脱衣所に来ると、夕紀が困ったように見上げてきた。
「早く、服、脱がないと身体、冷たくなりますよ。」
夕紀は黙って、大人しくシャツを脱がされている。
「ねぇ。・・・一緒に、入る気?」
「・・・ダメですか?」
「だって。こんな明るい場所で全部見せるとか・・・。」
「・・・?」
「・・・一希くん萎えないかなーって。」
「・・・・・・・・・・・。」
萎えるわけないだろ!って。思わず言ってしまいそうになった。
夕紀の上半身を見ただけで、限界かもってくらい勃起しているというのに。
「・・・・・・夕紀さん。俺、夕紀さんが好きなんですよ?・・・好きな人の身体を見て萎えるなんて有り得ないです。」
夕紀はそれを聞いてほっとしたのか、少し笑顔を見せた。
「・・・・・・なんでこんなおっさんに惚れたんだよ。」
頬をつつかれる。
そんなの、わからない。
気付いたら好きだった。
「好きです・・・夕紀さん・・・。」
唇にキスを落とす。
夕紀に、首に手を回されて、脱衣所で激しく唇を貪った。
夢中になってキスをして、夕紀のズボンを脱がそうと手をかけたとき、夕紀は恥ずかしそうに頬を赤らめた。
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