羽根の紡ぎ詩

□羽根の紡ぎ詩
1ページ/1ページ

全てが無に還る瞬間




真っ白な白鳥は願いました




『最期まで歌わせて』




白鳥は歌いました




それも綺麗な綺麗な歌声で




聴く者全てを魅了するような 




白鳥は歌い続けました




いつまでもいつまでも




それはやがてやってきて




白鳥は想いました




『歌わせてくれてありがとう』




そのときから 白鳥の綺麗な綺麗な歌声は




空の彼方に消えて行きました




白鳥は永遠に歌を響かせ消えて逝きました




全てを魅了したもの




消えてしまいそうだからこそ 




壊したいほど美しい




壊したいほど愛おしい──

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ