タイトル企画
□雨上がりと君の笑顔
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熱に溶けてしまいそうな心地よさと、素肌同士の安堵感に浮ついたまま意識を飛ばして。
眼が覚めれば既に陽が昇りきっていて、随分気が緩んでしまったんだなぁと一人笑った。
「なにがおかしいの?」
ぽつりと落とされた言葉に顔を上げれば起きぬけの、瞼が開ききっていないオッパが眼を擦る。
「おはよ、なんでもないよ」
そう?とまたシーツに潜ろうとするオッパの肩を叩いた。
「オッパ、仕事は?きっとお昼近いよ」
いやいやと首を振る姿を可愛く思いながら身体を揺さぶる。
何も言わないあたり、きっと今日もお仕事なんだろう。
「んー…」
ぎゅっと眼をつむって身体を抱き寄せてごまかそうとしてる姿に、結局私は昨日も疲れをとってあげられたのかと不安がよぎる。
「仕事…は、嫌…?」
不安そのまま声に乗せてしまって、気付いた時には遅かった。
押し潰されそうな気持ちにかられていれば、背中に回されていた腕が緩やかに肌を撫でる。
掌の熱が直に伝わって、自然と深く息を吐き出した。
「…嫌じゃないよ」
+++。と名前を呼ばれて視線を上げれば可愛くアヒル口みたいに尖らせた唇に、これまた可愛いリップ音でキスを落とされる。
「+++がいてくれるから、頑張れる」
まっすぐ、眼を見詰めて笑う姿に胸がぎゅうっと締め付けられる。
「だからそんな不安にならないで。俺には+++が必要なんだよ」
傍にいて。と再び落とされたキスに涙が零れそうになった。
ウニョク君やソンミン君は凄いな、本当に言われたよ。
一生懸命伝わるように首を縦に振ればこれでもかと身体を抱きしめられる。
結婚しても毎日こんな幸せなのかな。
それはとても贅沢だ。
「ん、ほんとに仕事行かなきゃ」
いい加減ベットから起き上がったオッパの背中に今度は自分から抱き着いた。
少し勢いを付けすぎてぐらついた身体でもしっかりオッパは受け止めてくれる。
「+++?」
きっともう私もオッパ以外、無理なんだ。
「ドンヒオッパ、大好き」
向き直ったオッパはやっぱり柔らかい笑顔で、俺も。と優しく眼を細めた。