タイトル企画

□雨の日
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どんな歌手より、

どんな俳優より、

どんなコメディアンより、

君は声がキレイで、君にとても感情を揺さぶられて、君と一緒にいるだけで楽しくて。

きっと今の僕に君は必要不可欠な人。

君の特別であること、

僕の特別であることを、

誇りに思うよ。


「シンドンオッパ、お疲れ様」

ひとつ仕事をこなす度君のお疲れ様が聞きたくて一日に何度も電話をかける。

嫌な声もせずお疲れ様という静かなトーンが心地好くて、微かに詰めた息を吐き出した。

「うん、いつもありがとう」

どういたしまして。と+++が笑うこの優しい時間が、きっと今宝物。

隣でソンミンがソファに転がりながらニヤニヤしてるけど、無視。

許された時間の中で彼女と話していれば、隣に居たソンミンが太股を弱く叩いた。

なんだとそっちを見れば、ソンミンは更に違う方向を指差して。

それを辿ればスタジオ入りした時とは全く違う空模様になっている。

明らかに肩を落としたソンミンを横目に電話超しの+++の名前を呼んだ。
 
「こっち雨降ってきちゃったみたい。そっちは晴れてる?」

「ん?ん、晴れてるよ」

憂鬱な気分になっちゃうね。と漏らす+++に小さく笑って返す。

けれど天気の違いが彼女と自分の距離を明白にした気がして、彼女が言った通りに少しだけ、憂鬱な気分を滲ませた。

「今日韓国に帰って来るんだよね」

「うん」

「気をつけてね、勿論他の皆も」

いつも何かに巻き込まれてしまうメンバーを知ってる+++は泣きそうな声で微かに呟く。

だから、いつも無事に帰らなくちゃと妙な決意をして。

「うん。今日+++のお家行ってもいい?」

疲れた身体を彼女に癒してもらおう。

こんな雨の日は、+++に逢いに行こう。

「いつまでも待ってるよ」






 

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