Monster Hunter

□第四章 英雄
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船で少し行ったところにそこはある。

渓流と似てはいるが違うものを感じるそこは穏やかで、平和な時が流れている。

草木は時折吹く風に揺られ、葉鳴りの音を届けてくれる。

しかし、3人と1変態の間にはそれを感じている暇もなく、ピリピリとした緊張だけが漂っていた。

「ったく、なんで俺までも来なけりゃ行けない?」

ロープで全身をぐるぐる巻きにされた深紅の頭髪の男はキャンプ地のテントの傍らに無造作に置かれていた。

「なぁ、いい加減解いてくれないか?」

透き通るようなエメラルド色の三白眼の目尻をピクピク痙攣させ、怒りを抑えた声で言葉を放つ。

「……五月蝿いです。変態」

しゃくとりむしのように這い寄ってくる目の前の赤毛の男に、ミィはそこらへんにある枝を男に叩きつける。



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