M崎少佐の屋上
□悪魔の企て
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ワタシはいじめられっ子…
ある日、そんなワタシの前に 蒼き悪魔は降りてきた…
ワタシはクラス1の嫌われモノだ。
理由はしゃべり方が気持ちワルイからだって。
入学した時はミンナ仲良くしてくれたのに…
登校して まず教室に入るなりいきなり、『なんで来るんだよ』『あ〜ワタシ今日登校してこないんだと期待しちゃったよ〜』などの声を聞く。
そして机につくと…ゴミくずがいっぱい…
オキベンで残していったハズの教科書もなくなってる。
先生も毎度の事で、話しても聞かない。
そんな毎日の繰り返しに慣れ、もう別にこのままでも平気だなと思いだした頃…
休み時間、いきなり後頭部をイスで殴られた。
気絶はしなかった。
でもスゴい痛かったし、ここまでされたことはなかった。
下手すれば死んじゃうじゃん…
後ろから『なんで死なないんだよ〜、ゴキブリみてぇ。キャハハハハ…』という女子の高らかな声がした。
ばかじゃねぇの?
ホントに死んだらお前らはどうしてたよ。
大パニックだろうが。
次の日からも、ワタシの心だけじゃなく、身体も傷つけようとする行動が繰り返された。
ゴミ箱を頭にかぶらされたり、雑巾投げられたり。
ホウキで顔を思い切り叩かれた。
その時それが目に入った。
失明したらどうするんだっ!?
物凄い憤怒と憎しみがこみ上げた。
そのまま学校を抜け出し、家に帰った。
突然ワタシが消えたのでクラス内は大騒ぎだったらしい。
お前等のせいだろ。
家に帰ったらベッドの上でひたすら泣いた。
何も言い返せない自分が憎い。
誰かにすがりたい。
でも親はあてにならない。
お父さんは飲んだくれ。
お母さんは別の男の人ンとこ。
何もすがるものはない。
その事実を改めて知ると、もう不安で寂しくてどうしようもなくなった。
怖い…生きる事が…
砕け散りそう。心も身体も…
せめて…せめて抱きつく胸が欲しかった。
体育座りで永遠動かないでいた。外ももう暗い。
すると急に部屋の空気がかわった。
冷たい風がどこからか吹いてきて、身体を丸ごと包み込んだ。
異様だ…
その風は今まで感じた事のない清々しさがあった。 山の清流を思わせる…
それと、とても懐かしい感じ…
何だろう…一番気分が落ちつく事…
そう…まるで母親に抱かれているような安心感。
目を開けてみた。
ワタシの両脇に足が見えた。
後ろを振り返る。
そこには、人型が自分の身体を後ろから包み込むようにしてかがんでいた。