ハリーポッター
□交わる視線
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※『 キラキラ 』の続きになります
“彼”に出会ってから、私の日課に、図書室で彼の姿を探す事が加わった。
彼はよく図書室を利用するらしく、姿を探すのは簡単だった。
「あっ、また分厚い本読んでる…」
彼を見続けて知った事がある。
彼はスリザリン寮のセブルス・スネイプ。
目立つ方の生徒ではないが、魔法薬が得意。
図書室では分厚い本(内容は闇の魔法関係で、たまにブツブツ呟いているのを見た)。
グリフィンドール寮の悪戯仕掛け人と仲が悪く、よく言い争っている。
…よく考えてみれば、彼、スネイプ君とは、結構な頻度で会っているのに気付いた。
「もったいない事したなぁ…」
同じ空間にいたと言うのに、私は今までスネイプ君の存在を知らなかったなんて。
もう、何か凄くショックな気分だ。
ブルーな気持ちのまま、スネイプ君を眺める。
気付かれないように、スネイプ君が座る席から死角になる席で(何かストーカーぽいけど、気にしたら負けだと思う!)。
数十分経って、スネイプ君が立ち上がる。
あの分厚い本を読み終わったから本棚に返しに行くのだろうと思ってボーッと見続けていたら、ふと、こちらを振り向くスネイプ君と目が合った。
ん…?
「あれ…?」
私、ガン見されてない?
辺りをキョロキョロと見渡すが、スネイプ君の視線の方向にいるのは私しかいない。
「えーと…」
もしかして、もしかしなくても、見すぎちゃった?!
『 交わる視線 』
初めて目が合ったのに、彼の目は怪しいモノを見るような目をしていました。
End