ハリーポッター
□キラキラ
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初めて貴方に出会ったのは、図書室の隅で本を読んでる時だった。
そろそろ就寝時間になるから小説でも借りて寮に戻ろうとした時、周りを見渡せば、私と1人の男の子しか図書室にはいなかった。
「えーと…」
どの小説にしようかと迷ってる時にブツブツ何かを呟いてしまう私の癖。
何時もなら多少の人の行き来でかき消されるが、今は違う。
私と彼の二人きり。
聞こえてなかったか心配になり、彼の様子を窺った。
「っ!」
瞬間、私は息を飲んだ。
本を読んでいる真剣な彼の横顔に、私は胸が締め付けられた。
「綺麗…」
思わず口に出して呟く。
小さすぎて彼には聞こえてなかったのは幸いだ。
でも、自然と声に出してしまうほど、この画は綺麗だった。
私は適当に小説を選び急いで図書室を退室する。
最後にチラッと彼のネクタイの色を盗み見てから。
「…緑に銀のライン、」
彼はスリザリン生だった。
『 キラキラ 』
話してみたい。
私の心にキラキラ輝いた感情が生まれたある夜の出来事。
End