しおん2

□影
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君の声が聞こえてきた

ここにいるよって聞こえてきた

その声はすぐ側で、僕に向かって言ってきた


その声は影だった

真っ黒な世界の影だった

その声が本当に、僕に張り付く影だとしたら

僕は一体何なのか、それすら分からなくなっていた


僕は影だ

君と同じ影なんだ

光があっての影なのに

光の影すら見当たらない


―――

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