きらめく恋
□11)気になる話
1ページ/2ページ
途中からだけど舞踏会に、何とか参加したと言う事で先生からは、内申を半分まで上げてもらった。
そして舞踏会も無事に終わり、平和な日々を過ごせると思っていたのに…。そう信じていたのに…。
「明後日からテストじゃないかァ――――!!!!(泣)」
「姉貴、うるさい」
「なによ!あんたは頭がいいから、そんな冷たい事が言えるのよ!私なんて、本当クズ!クズなの!どうせならクズ以下!」
「そこまで言わなくても…;;」
そこまで言いたくなるさ!だって舞踏会同様、テストも忘れてたんだもん!!しかも、期末テストだよ!?これで欠点取ったら、マジで進級できなくなる。
いやよ、私は。留年なんて絶対いや。死んでもいや。留年するぐらいなら退学してやる。
「なら、退学すればいいんじゃねェの?」
「軽々しく言うな!馬鹿!」
リビングの机に突っ伏してうぅっ!と泣く。そんな余裕があるなら、さっさと自室に戻って勉強すればいいんだけど、それどころじゃない。
考えたくないけど、頭の中は赤砂でいっぱいだった。
「あんな態度とられたら、嫌でも意識するじゃんか…」
思わずポロッと口から出てしまった。慌てて手で口を抑える。まァ、この言葉を聞いても隆弥は何のことか、分かんないと思うけど…。あの子、侮れないからね。カンが鋭いから。
そのまま口を抑えた状態で、ソファに座ってテレビを見ている隆弥を見た。どうやら聞いてなかった様子。安心してまた机に突っ伏す。そしたら、隆弥が口を開いた。
「へェ、姉貴、赤砂のこと意識してんだ?」
「やっぱり聞いてた!」
あぁ、やっぱり侮れなかった!くそぅ、何か照れ臭くなってきたじゃないか。
「聞いてたもなにも、声でけェよ。姉貴は」
『聞きたくなくても、聞こえる』って、鼻で笑われた。なんか、おねぃちゃんは悲しい…。
「まァ、いいんじゃねェの?誰が誰を好きになろうと勝手なんだし」
「そうだけど…って、私はまだ赤砂のこと好きじゃないッ!」
「"まだ"?(ニヤニヤ」
「あーもう!部屋に戻る!」
あー言えば、こー言う性格は誰に似たんだろう?
.