BL
□純粋な想い
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「…んっ」
――――キスをした。
軽いキスだがな。
「なっ…///」
「んだよ、その目は?」
涙で濡れているデイダラの頬を拭うように舐める。すると、少し体がビクついたのが分かった。
「お…思わせ振りな態度、とるなよ!うんっ!?」
思わせ振りか……、
「だったらずっと、思わせ振りな態度とってやろうか?」
「……え?」
「気づけ…、"付き合ってやる"つってんだよ」
その言葉を吐き捨てると、さっきまで泣きじゃくっていたのに、ぱぁと明るくなった。
「本当かい!?」
「嘘言ってどうする」
「やったあ――!!!嬉しいぞ!うん!」
隣ではしゃぐ恋人を見て頬が緩んだ。
最初は男なんて…と思っていたが、デイダラの純粋な想いを聞いたら別にいいか…って思っちまった。
男だろうが女だろうが、好きなもんは好きなんだ。その気持ちを抑える事なんて出来ねぇよな……。
「旦那!えへへ、旦那!」
「"旦那"ってなんだよ…。気持ち悪ィな」
「恋人同士だから、いいだろう?」
「……(普通名前で呼び合わね?)」
純粋な想い
END.
→あとがき