BL
□純粋な想い
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屋上の中央辺りに来ると急に立ち止まり、伸びをし出す。それと同時に風が俺たちの間をすり抜ける。
サラッとたなびく髷野郎の金の髪。とても美しくて、つい見惚れてしまった。
男なのにちゃんと髪を手入れしてんだろうなって、柄にも無くそんな事を考えていると、髷野郎が俺の顔を覗き込む。
「なんだよ…」
「いや、何処見てんのかなぁー?って思ってさ、うん」
青い瞳で俺を見つめる。なんか目の色が澄んでて、心を見透かされている気がして気が気じゃない。
「何処でもいいだろ」
未だに俺の顔を覗き込んで来るものだから、目線を外し素っ気ない返事をしてみる。
「ふーん。まぁ、いいけど」
そして顎に手を添え考えるポーズをしながら、俺の体全身を『うーん』と言いながらまじまじと見る。
「……なんだよ?」
俺がそう言うと顎から手をどけ、口を開いた。
「オイラと付き合わないかい?うん?」
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