BL

□純粋な想い
3ページ/7ページ




屋上の中央辺りに来ると急に立ち止まり、伸びをし出す。それと同時に風が俺たちの間をすり抜ける。



サラッとたなびく髷野郎の金の髪。とても美しくて、つい見惚れてしまった。



男なのにちゃんと髪を手入れしてんだろうなって、柄にも無くそんな事を考えていると、髷野郎が俺の顔を覗き込む。



「なんだよ…」



「いや、何処見てんのかなぁー?って思ってさ、うん」



青い瞳で俺を見つめる。なんか目の色が澄んでて、心を見透かされている気がして気が気じゃない。



「何処でもいいだろ」



未だに俺の顔を覗き込んで来るものだから、目線を外し素っ気ない返事をしてみる。



「ふーん。まぁ、いいけど」



そして顎に手を添え考えるポーズをしながら、俺の体全身を『うーん』と言いながらまじまじと見る。



「……なんだよ?」



俺がそう言うと顎から手をどけ、口を開いた。



「オイラと付き合わないかい?うん?」



.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ