‐小説‐影人と呼ばれし者
□影人(カゲビト)
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秋槻時乃は使命感が強い。やらなければいけないことは何があってもやり通す主義だ。
「今日の依頼の場所は…ここね。」
だから例え内容がよく分からなくても上から言われればやらなければと身体が動いてしまう。
「それにしても…寂れてるわね…」
それは自分の意思とは別の植え付けられた意思であり、自分自身ではない。
「とっとと終わらせよう…」
言うことを聞かせる為の、言わばラジコンのリモコンの様な【物】が、彼女の身体の中にあるのだから――
【グギャアァァァァ!!!!】
彼女には自らの意思とは別の、
「やっぱり裏絡みね…」
違う意思が常に呼びかけてくる、
【グギャア!!】
終わることのない、
「消え失せろ!!」
永遠に続く裏からの、
【ギャァァァッッ!!!!!】
調べ――
「………」
調べを聞かされる裏界に近い人間、その名称を、【影人(カゲビト)】と言う――――