小説
□night time
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目の前に立っているのは、妖艶に笑う、色男。
長身で天パの黒髪でハンサムな、ノアの一族…
ティキ・ミック。
『…何しに来たんだよ』
「お前に会いに」
カチリ
ティキはドアを閉め、後ろ手に鍵を閉めた。
ギシッと音を立ててベッドへ腰かけるティキ。
『………』
くつろぐティキを横目にラビはソファへ座った。
「久しぶり」
ティキが悪戯ぽく笑いながら言う。
『あぁ、うん、ホント…久しぶりさ』
「?」
警戒心が薄く彼らしくないラビを、ティキは不思議そうに見つめる。
『何さ?』
「お前、寝てねぇだろ」
『…なんで?』
「見りゃわかるよ」
ぐいっ
『!』
ティキはラビの片腕を引っ張った。
ラビは体勢を崩し、ベッドに膝をついてペタリと座り込んだ。
『!………ティキ…』
いきなり目の前が真っ暗になる。