キリリク小説
□薬草と攻防戦【キリ番『5000』】
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「ほう…それほど、嫌ですか。あの草は…。ならば、今日は別の食事を用意しますよ。」
「「…!」」
「蔵馬!いつからそこにいたんだ!」
「たった今、来たばかりですよ。」
そういってにこりと笑ってみせる蔵馬の目は、笑っていない事に気づく鈴木。
たった今では無いことぐらい、承知済みだ。
「ほかの皆は、どこに行ったんですか?」
「あいつらなら、水を飲みに行っている。」
「そうですか…なら、今から食事持ってきますから少し待っていてください。」
そう言うと、蔵馬は一度道場外に出て行ってしまった。
できれば待ちたくない…別の意味で、と二人は切に望んだが相手はあの蔵馬だ。
逆らうことなんて出来やしない。
二人は、諦めるといつもの食事ではなくなった食事のメニューがひどいものではありませんようにと願ったのだった。