キリリク小説

□薬草と攻防戦【キリ番『5000』】
2ページ/4ページ






「ほう…それほど、嫌ですか。あの草は…。ならば、今日は別の食事を用意しますよ。」



「「…!」」



「蔵馬!いつからそこにいたんだ!」


「たった今、来たばかりですよ。」



そういってにこりと笑ってみせる蔵馬の目は、笑っていない事に気づく鈴木。


 たった今では無いことぐらい、承知済みだ。



「ほかの皆は、どこに行ったんですか?」



「あいつらなら、水を飲みに行っている。」



「そうですか…なら、今から食事持ってきますから少し待っていてください。」



そう言うと、蔵馬は一度道場外に出て行ってしまった。


できれば待ちたくない…別の意味で、と二人は切に望んだが相手はあの蔵馬だ。


逆らうことなんて出来やしない。



二人は、諦めるといつもの食事ではなくなった食事のメニューがひどいものではありませんようにと願ったのだった。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ